もしも路上猫ちゃんだったら注意したいこと一覧

路上で生活している猫とはつまり野良猫のことですが、あなたもこのような猫を、何かの縁で家にお迎えすることがあるかもしれません。いつも見かける野良ちゃんと仲良くなって、いつのまにか家へ・・なんていうケースもあるでしょう。

また野良猫や半野良の猫が生んだ仔猫が、段ボールなどに入れられて路上や公園に放置されていることもよくある話ですよね。このような仔猫に遭遇するという形で、猫と出会ってしまうことも十分に考えられます。このような猫たちと巡り会ったときには、特に気をつけてほしい幾つかの注意点があります。

まず健康上の問題です。餌などは人間から貰っているようなケースでも、少しでも外で生活していれば様々な病気を貰っている場合が少なくありません。寄生虫や蚤やダニも漏れなくセットでついてきます。既に4匹の路上猫と遭遇済みの私が言うのですから間違いはありません。出会ってしまったら、できるだけ当日中に動物病院へ直行するのが原則です。

路上猫は、飼い猫ならば予防接種などで防げるはずの感染症にかかっていたり、栄養不良から内臓疾患を患っている子も多いのです。さらに喧嘩や事故が原因となって、怪我やその後遺症に苦しんでいる場合もあります。そのようなことをチェックするためにも、外猫やその可能性のある猫であれば、先ずは動物病院で診察を受けることが大切です。余りに汚れているとお風呂に入れたくもなりますが、それは後回しにしましょう。

実はこれは私自身の失敗例なのですが、仔猫を自宅に連れ帰ってみたら全身ビッシリ蚤だらけで、ショックの余り慌ててお風呂に入れたところ、猫の方が体力を消耗してグッタリしてしまったということがあるんです。幸い回復したからよかったものの、もっと弱っている子ならば危なかったでしょう。翌日病院へ行ったら、残りの蚤も薬で難なく退治できてしまいました。お風呂は元気になってからで十分です。

さて病院で応急処置の後は、この際ですから食餌や育て方なども詳しく聞いておきましょう。数種類の感染症や寄生虫を持っていれば、治療には数ヶ月を要することも珍しくありません。今後長丁場でお金もかかることは覚悟しておいてくださいね。しかしこのような感染症の治療費用は、さほど高額にはならないのが普通です。

もしもお家で既に猫や犬を飼っている場合には、感染症などの危険がすっかりなくなるまでは隔離しておかなくてはなりません。先輩達がいない場合にも、家からの脱走の心配もありますから、留守中などはケージに入れておく方が安心です。猫にとっても、外部から隔離されて安心できる場所としてケージは必要なのです。

ただし動物用のケージを急いで購入する必要はありません。とりあえずワイヤーシェルフや棚を利用すれば簡易ケージを作ることが出来ます。適当な棚の1段を空けて周囲をワイヤーネットで囲み、底はプラ板や新聞紙で覆います。当分はこれで何とか凌げるでしょう。

トイレやベッドも適度な大きさのケースや箱で代用できますし、食器も家にあるもので十分ですよ。猫は回復や成長と共にどんどん変化しますから、とりあえずは身近なもので間に合わせておくのが正解です。落ち着いてから、必要なものを少しずつ買い揃えるようにしましょう。