さて、どこから猫をお迎えするか?

これまで室内の準備などについてご紹介してきましたが、ところで肝心の猫は、一体どこからお迎えすることになるのでしょうか?あなたの猫との出会いの場としては、3つのパターンが考えられます。まずはペットショップ、次に猫のシェルターなど保護機関や譲渡会などを通じて、そして最期は路上です。

路上!そう、猫は路上に落ちてるんです。正確には捨てられているんですよね。発情期から逆算するとだいたい夏の初め頃が最も多く、人間の手によるものだけでなく、野良猫のお母さんが病猫を育児放棄したり、仔猫がはぐれてしまうといったケースもあるようです。一般に仔猫の場合が多いですが、大人の猫が捨てられるケースだって少なくはありません。

このような飼おうと思っていない時の偶然の猫との出会いは、実は少なくないんです。私自身もそうなのですが、周囲に聞いてもそのような方の話をよく聞く機会があります。そのくらい捨てられている猫が多いということになりますよね。自宅の猫や近所の猫が子供を生んだら、段ボールに入れて人目につく場所へ置き去る・・・これって伝統なんでしょうか?

しかしこうしてくれれば、少なくとも保健所行きよりは生き残る可能性は高いので、決して悪い方法だとは言い切れないところもあります。しかし最近は、更にその状況が改善されてきました。ネットの普及もあって、今は多くの方が自宅で猫たちの世話をしながら、同時に里親募集をかけて猫の終世の住処を確保しようと奮闘中なんです。

猫のシェルターや保護機関も、その延長線上にあります。つまり猫の3つの入手方法の中では、ペットショップ経由というのが残りの2つとは少し異なるルートということになるでしょう。ペットショップでは、独自にあるいはブリーダーを通じて動物を仕入れていますので、特定の血統の猫が欲しいという方には向いています。また健康状態についても、健康診断や予防接種の保証があれば安心できますよね。

ただショップで長く売れ残っている動物は、どうしてもペットショップの環境に悪い意味で慣れてしまっていて、トイレの躾がうまくいかなかったり、他の子と慣れにくいといった問題が起きる場合もあるようです。このような猫はショーケースの中でも既に大人猫になりつつあって、可愛い仔猫を期待している人からは見向きもされません。

何気なく覗いたペットショップで、このような売れ残りの猫が余りに可哀相でつい衝動買いしてしまったという方の話もよく聞きます。こういう方は、路上猫と出会ってもきっとお持ち帰りするタイプかもしれません。つまりこれがその人の、猫との一期一会のご縁ということになる訳です。

ペットショップを覗くと、猫にも様々な品種があることが分かります。昔はシャムやペルシャくらいしか見かけませんでしたが、今はそれ以外にもバラエティに富んだ美しい猫が手に入るようになりました。またきれい好きな方やアレルギーが心配な方には、被毛が殆どないスフィンクスという猫種など、飼主の様々な要求に応える品種が揃うようになってきています。

このような特定の種類の猫が欲しいとずっと考えていて、自宅の準備も整え、お望みの猫が入荷するのを今か今かと楽しみに待つというのも素敵ですよね。でも猫のことなんてそれまで全く頭になかったのにもかかわらず、ある日突然「ついうっかり出会ってしまった」というのも、猫らしい楽しい出会い方ではないでしょうか。さてあなたの場合は、どんな猫との出会い方になるのでしょう?