決死の覚悟!?猫を安全に病院へ連れて行く方法とは?

健康でピンピンしている猫でも、健康診断や予防接種のために最低でも年に1度は動物病院のお世話になります。特に仔猫の間は避妊手術などもありますから、度々病院へ行く機会があるでしょう。どの動物も病院は大嫌いですが、猫は特に病院嫌いの子が多いようです。

犬も予防接種を嫌がって路上でエンストしている子をよく見かけますが、猫の場合は危険を感じると攻撃的になることも多いので注意が必要です。中には飼主さんが血まみれになるような激しいケースもあり、病院通いには決死の覚悟が必要になったりします。これは猫の性格にもよりますから、警戒心が強く記憶力もよく、病院が大嫌いな子はどうやってもダメです。しかしそこそこ平均的な子ならば、何とかなる場合も多いんですよ。

やはり何事も最初が肝心です。初めて病院へ行く時に大格闘をやってしまうと、二回目以降も必ず尾を引きます。逃げるのを無理矢理ひっつかまえてキャリーにギュウギュウ押し込んだりすると、猫としては信頼している飼主さんにとても怖い思いをさせられたことがトラウマになってしまい、今後病院へ行く度に大変な思いをすることになりますよ。

そのようにならないためには、病院行き用のキャリーは、普段からフタを開けたままの状態で出しておき、ベッドや遊び場として使うようにしておくのがコツです。そうでないと、キャリーを出した途端に怖がって隠れてしまうようになります。

また病院へ行く前には極力さりげない風を装いましょう。「病院へ行かなきゃ!」と物々しい雰囲気で猫を見据えながら近寄ったりすると、どんな猫でも何事かと警戒します。横を向いて何か他のことでも考えながら、猫がキャリーの側に近づいた時を見計らって、さっとお尻を押して中へ入れてしまいましょう。

それまでには病院へいく準備は全て整えておき、キャリーのフタをパタンと閉めたら時間を置かず、すぐに出かけるようにします。猫の為にはやたらと不安な時間を長引かせないというのも大切ですよ。キャリーには色んなタイプがありますが、これは横から猫を入れるタイプのキャリーの場合です。上蓋タイプの方が猫を入れやすいという声もよく聞きますので、これはあくまで一例としてご参考になさってくださいね。

さてこうやって無事動物病院へ到着してからも、決して気を抜かないよう注意してくださいね。待っている間はキャリーの中の様子も気になりますが、待合室では間違ってもキャリーの蓋を開けないようにしましょう。待合室には知らない人間だけでなく、犬や猫など動物がたくさん居ますから、興奮状態になってキャリーを飛び出し、病院内を逃げ回るといった大惨事にもなりかねません。

また病気や怪我で病院へ連れていく時には、経過や病変などをあらかじめメモ書きにしておき、受付で手渡すようにするといいでしょう。怖がる猫をなだめながらでは、説明するのも一苦労だからです。生育環境、今回の病変の時期、食餌や便の様子などを箇条書きにまとめておくと、お医者さんも質問がしやすくて助かります。

病院から帰っても、いい子にしていたからといって褒めたりおやつを上げたりしない方がいいです。部屋へ戻ってキャリーから出したら、何事もなかったかのように日常生活に戻りましょう。猫も毛繕いなどすればさっきまでのことはすっかり忘れて、すぐにいつもの猫の顔に戻るでしょう。